日本の森林資源は、1千万haを超える人工林を中心に毎年7千万?増加しています。
きちんと管理された森林から得られる木材を利用することによって、森林は再生し、再び質のよい木材を生産することができます。
しかも、この木材は製造加工する時のエネルギー消費が少なくてすみます。
木材は、太陽エネルギーと生命力とによって、くり返し生産することが可能な地球にやさしい資源です。
樹木は、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素を、大気中から吸収し酸素を放出します。
さらに、成熟した樹木が伐採されて木材となっても、炭素は閉じ込められたままの状態を保っています。
伐採された森には若い木が植栽され、成長と共に大量の二酸化炭素を取り込んでくれます。
このような循環が図れるようにするためには、森林を正しく管理することにあり、そうすることによって森林を破壊すること無く繰り返し木材を得ることができます。
木材で住宅等の建築物をつくることは、環境に負荷をあたえないばかりか、森を活性化させ、炭素を町の中で蓄えるなど、理想的な循環系を作り出すことなのです。
木は植林された時から二酸化炭素を吸収固定して成長していきます。50年後に伐採され、木材として住宅などに利用されるとすると、貯蔵された炭素の半分程度は自然に還りますが、半分は木材の中に固定されたままになります。
さらに年数が経過して住宅を解体するとしても、解体材をボードなど家具の材料として利用されればさらに固定されていきます。
植栽から50年後に伐採された際に、再度植林されればそこから炭素の固定が始まりますので炭素の貯蔵は限りなく続いていくことになり、木材が循環型社会に貢献する資源であることが分かります。
(資料:岡崎ら、1998 他)
木造住宅は、主用材料を製造する時に放出される炭素の量が鉄筋コンクリートコンクリート住宅の約23%に留まりますが、炭素の貯蔵量は鉄筋コンクリート住宅の約3.8倍にもなります。
木材を利用して住宅を建てることがいかに地球にやさしいかがわかります。
(資料:岡崎ら、1998 他)